最近よく聞かれること

ファイザー製、モデルナ製、アストラゼネカ製の3種類のワクチンの違いとは

最近患者さんによく聞かれます
「先生、ワクチン接種どうなの?」

結論から言うと
インフルエンザでも予防接種したからインフルエンザにならないわけではない
その時の体調によるし、痛み止めなどの薬と一緒で多少の副作用はあると思う

でも、気になりますよね?
ですので、それぞれ今わかっていることをご紹介します

ファイザー製(かかりつけ医など)

ファイザー製はドイツのバイオ企業、ビオンテックと開発したもので、mRNAワクチンと呼ばれています
コロナウイルスがヒトに感染する際に足掛かりとするスパイクたんぱく質の「設計図」となるmRNAを脂質でコーティングして体内に投与し、設計図の情報をもとに細胞中でコロナウイルスのたんぱく質を作らせます
その結果、免疫が誘導されコロナウイルスの感染を予防します
接種方法は筋肉注射で、1回目の接種の後3週目に2回目の接種を受ける必要があります
ワクチン接種の対象年齢は16歳以上ですが、米国では12歳以上に拡大しました

臨床試験での発症予防効果は95%と報告されています
感染予防効果については、イスラエルの研究グループのデータによると、ワクチン接種者約60万人と非接種者約60万人を比較したところ、約92%の感染予防効果が確認されました
変異株へのワクチンの効果については、カタールの研究グループのデータでは、ワクチン接種者の抗体を使った細胞レベルでの実験で、英国変異株に対しては2回目接種2週以降で89.5%の効果があったほか、南アフリカ変異株に対しては75%と効果はやや低下していました

副反応としては、米国疾病予防管理センターのデータでは、接種した約166万人を分析したところ、接種部位の疼痛が出た人は1回目の接種後が約64%、2回目の接種後は約67%、発熱が出た人は1回目の接種後が約7%、2回目の接種後は約22%、疲労感が出た人は1回目の接種後が約29%、2回目の接種後は約48%などとなっています

モデルナ製(大規模接種会場)

モデルナ製のワクチンもファイザー製と同じmRNAワクチンです
接種方法は筋肉注射で、1回目の接種の後、4週目の接種を受ける必要があります。ワクチン接種の対象は18歳以上となっています。

臨床試験での発症予防効果は94%と報告されています
変異株へのワクチンの効果については、モデルナ社などのデータでは、英国変異株に対しては、効果に与える有意な影響はありませんでした
南アフリカ変異株に対しては、血清中和活性が約6分の1に、ブラジル変異株に対しては血清中和活性が約3分の1に減少していました。

副反応としては、米国疾病予防管理センターのデータでは、接種した約198万人を分析したところ、接種部位の疼痛が出た人は1回目の接種後が約71%、2回目の接種後は約78%、発熱が出た人は1回目の接種後が約10%、2回目の接種後は約38%、疲労感が出た人は1回目の接種後が約33%、2回目の接種後は約60%などとなっています

アストラゼネカ製(台湾へ提供)

アストラゼネカ製ワクチンは、オックスフォード大学と共同開発したものです
コロナウイルスがヒトに感染する際に足掛かりとするスパイクたんぱく質の「設計図」となるRNAを、運び屋(ベクター)として、チンパンジーのアデノウイルスに組み込んで投与します
そうすると、ヒトの細胞にアデノウイルスが感染し、体内でスパイクたんぱく質が作られ、生体の免疫が誘導され抗体が作られるという仕組みです

接種方法は筋肉注射で、1回目の接種の後4〜12週目に2回目の接種を受ける必要があります
ワクチン接種の対象は18歳以上となっています。

臨床試験での発症予防効果は76%と報告されています
変異株へのワクチンの効果については、オックスフォード大学などのデータによると、ワクチン接種を2回受けた約8,500人を対象とした第II/III相無作為化試験の事後解析の結果、ワクチンの有効率は、英国変異株に対しては70.4%だったとしています
ウィットウォーターズランド大学のデータによると、南アフリカで約2.000人を対象にした臨床試験では、ワクチン接種群と非接種群で軽度〜中等度の症状が出現した患者数に差は見られず、南アフリカ変異株による発症予防効果は10.4%にとどまりました

アストラゼネカ社が公表している副反応に関する資料によると、英国、ブラジル、南アフリカで実施された4つの臨床試験で少なくとも1回投与された約1万2,000人を解析した結果、副反応は、接種後の接種部位の疼痛が54.2%、発熱が33.6%、疲労感53.1%などでした

英国・医薬品・医療製品規制庁によると、今年3月末までに英国内で約2,020万回接種され、79例の血栓症が報告され、うち19人が死亡しています
若い女性に多くみられ、その多くは脳静脈の血栓で接種後2週間以内の例が多いといわれます
また、EMAでは、今年4月上旬までに約3,400万回中222件の脳静脈血栓症が報告され、そのほとんどは60歳未満の女性で発生していました
こうした状況から、デンマークとノルウェーは接種を中止したり、ドイツでは接種対象を60歳以上に限定する動きもみられています。

イギリスではワクチン接種が進んだのにもかかわらず、今はインド型が大流行し感染拡大しています
また、日本から提供受けた台湾では接種後67人の死亡報告があったそうです
それぞれ色々な考えがあるでしょうけど、薬ですので、いい面もあれば悪い面もそれぞれあると思います

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