ワガママ!!
「平成の怪物」「松坂世代」「PL学園との死闘」などなど、多くのプレーがありました
私は、「PL学園との死闘」でテーピングを外すシーンが大好きですね
だって、世間では「テーピング」って多用されているのに、あれほどの選手が「テーピングは不要、邪魔」と身体が自然と拒否した証拠ですので「身体ってホント正直だな」って感じたシーンです
松坂選手で気になっていたのは「毎回、投球フォームが違うこと」です
田中選手や野茂さん、大谷選手など多くの選手がたまに投球フォームが違う事はあります
「打者を打ち取るため」の場合もあります
「色んな所に無理して投げているな」っていうのが本心で思ったことです
引退後のインタビューで、「自分が、もっとも後悔したこと」で、こんな話をしています
「小さい時から無理せず、怪我をしっかり治しておけばよかった」
「そうすれば、もっと違う自分に出会い、もっといい結果が出て、もっと野球が楽しかった」
「だから怪我は、小さい時からちゃんと治すようにしてほしい」
松坂選手でも「人に抜かれるんじゃないか」「監督に怒られる」などという思いから、怪我をしても隠して練習や試合に出続けたそうです
その為、痛くない投球フォームを探して投げ、自分の身体に無理が生じ、怪我をして、また痛くない投球フォームで投げ、怪我を隠し、痛みを我慢し、身体に無理をさせ、負のスパイラルを永遠と繰り返していたそうです
プロ野球選手になり、もう自分の身体の限界に達したけど、必死に隠していたそうです
でも、イチロー選手に「おい!バッピ(バッティングピッチャー)の球、投げるな!」と怒られたそうです
そのとき「気づかれている!今まで俺、何していたんだ!」と後悔し、しっかり治療することに思考を変えたそうです
でも、もうすでに遅く、また今まで、色々怪我をかばって投げていたため、自分の身体がどれか正しいのか?わからなくなっていたそうです
だからこそ出た言葉
「小さい時から無理せず、怪我をしっかり治しておけばよかった」
私も経験あります
小さい頃、肩や膝が痛くても我慢したり、痛み止めを打ったり、飲んだりして練習や試合に出た経験あります
でも、怪我をかばうから、自分の本来のパフォーマンスできません
「これは、ダメだ!」と思い、ちゃんと治すことにしました
怪我を放置したり、隠したりせず、すぐに治療すれば、当院の場合、怪我の程度によりますが大体1~2週間休養するぐらいです
怪我を放置したり、隠したりすることを続ければ、痛みや怪我は治らず、引退するまで、年を重ねて老後も、死ぬまでずっと続きます
1~2週間無理して練習して、突然上手くなることは無いです
しっかり休んで、治してからちゃんと練習したほうが、上手くなると思います
当院に来院される選手でも「監督に何て言おう」とか「休めない」とか言う選手が多くいます
気持ちは、わかります
これ、日本人独特の感情です
東京オリンピックで銀メダル獲得し大活躍した、女子バスケットボールチーム
女子バスケットボールチームの大躍進を指導した監督「トム・ホバース監督」
今度は男子バスケットボールチームの監督になりました
この名将トム・ホバース監督が、松岡修造さんとの対談で「選手が怪我を隠して練習したり、試合に出たり」という話をしたとき、面白い名言を話してくれました
「怪我を隠して、練習したり、試合出たりする選手、監督、コーチは、チームにいらない なぜならそんな行為はワガママだ!」
面白いですよね
日本人は多分「美徳」や「チームの為」なんて思う行為が「ワガママ」と海外では言われるそうです
なぜなら「怪我を隠してパフォーマンスを下げて、自分のできることが出来ない行為は、ワガママだ」だそうです
「怪我をしっかり治して、自分が出来る最高のパフォーマンスをするのが選手で、導くのが監督、コーチだ それがチームの為だ」
「怪我を治す選手は私のチームに欲しいけど、怪我を隠したり治さない選手は、私のチームにはいらない」
「そんな簡単なことが、日本人はできないのか?」
言われるとそうですよね
自分のパフォーマンス下げて、プレーして本人はよくても、その分を周りがカバーしたりすることでチーム全体として士気が下がったり、他の選手もパフォーマンスが落ちることになります
つまりは「チームの負担」にしかならない
しっかり休んで治して、それからチームに復帰したほうが皆の為になる
怪我をしたら「ワガママ」言わず、しっかり治してから練習、試合に出た方がいいですよ